営農情報に特化したチャットボットを試作

はじめに

ここ最近では、生成AIを利用したサービスが広がっています。 しかし、農業特化の生成AIを活用した事例はまだ少ないのが現状です。 そこで、今回、営農情報に特化したチャットボットの試作に取り組んでみました。

営農情報に特化したチャットボットの特徴

営農チャットボットは、一般的なチャットボットとは異なり、営農情報に関わる回答のみを提供します。 例えば、作物の病害虫対策や植付・収穫・施肥の時期など、営農で日々直面する問題に対して、アドバイスを提供することができます。 実際の利用シーンとしては、農家の方が圃場で作業中に、スマートフォンを使ってチャットボットに質問をすることができます。 その場で適切な回答を得られるため、記憶の確認や調べる時間を削減できます。

チャットボットの工夫ポイント

営農チャットボットには、いくつかの工夫を施しました。 まず、会話のスレッド管理により、過去のやり取りを参照できるようにしました。 以前の会話を検索できるため、再質問の手間を省くことができます。 また、スレッド内の会話を要約して保存する機能も備えています。 これにより、自然な会話の流れを維持しながら、重要なポイントを整理することができます。

ハルシネーション問題への対策

チャットボットの開発において、ハルシネーション問題は大きな課題の一つです。 営農チャットボットでは、知らないことは正直に「わからない」と答えるように設定しました。 また、固有な情報を出力しないことで、回答の信頼性を向上させています。

今後の展望

現状では一般的な回答しか提供できませんが、今後は地域や品目に特化したより現場に即したチャットボットの開発に取り組む予定です。 将来的には、農家の方々が実践的な情報やアドバイスをより手軽に入手できるようになることを目指しています。

試作チャットボットの利用方法

試作したチャットボットは、国内唯一の農業専用チャットツール「FarmChat」を通じて提供しています。 農業に携わる皆様に、ぜひこの機会に営農支援に特化したチャットボットを体験していただきたいと思います。

>>https://farm-chat.com/

おわりに

営農支援に特化したチャットボットは、まだ発展途上の技術です。 皆様からのフィードバックを基に、さらに使いやすく、実用的なチャットボットへと成長させていきたいと考えています。 農業の現場で、このチャットボットが少しでもお役に立てれば幸いです。